Alda (from USA)

アメリカ産カスカディアンブラックメタル。

ポストブラックメタルの更に枝分かれしたサブジャンルとして近年生まれたカスカディアンブラックというジャンルは、アメリカ北西部のカスカディアでWolves in the throne roomを始めとする自然崇拝系ブラックメタルを指す。

そしてこのバンド、Aldaはその先駆的バンドとして名を並べるに相応しいと言えるほどの評価を得ている。

カスカディアンブラックメタルの特徴は、

・自然崇拝なテーマ

・カスカディア地方出身

・冗長な展開で音質も劣化気味

・アトモスフェリックよりは激しいが、並みに暗いサウンド

といったものがある。

根本的なブラックメタルの思想やサウンドからは大きく外れてはいるものの、ブラストやがなり声・悲鳴のようなブラックメタルのベーシックは外れていない。

一部ではハードコアの波を感じるともあるが、私はそうは思わない。

もっと違うところに重きを置いた、全く別のものだと感じる。

特に、このAldaというバンドが醸し出す雰囲気は只ならぬ妖しさと安心感すら感じるほどの柔らかさを兼ね備えている。

思想に関しては全くの無知でもちろん何を歌っているのかもわからないが、ただただ土着的な茶色く濁ったような、芳醇良質な腐葉土のようなサウンドはカスカディアンブラック特有のものだということはわかる。

サウンド面はローファイには違いないが、ドンシャリなプリミティブブラックとは違いミドル爆上げのモコモコサウンド。

ドゥームよりはメロやリズムがしっかりいているし、テンポ感もミドルのみの構成で遅すぎず速すぎず。

ブラストは入っているが目まぐるしい展開も無くてシンプル。

耳触りが大変良い。

まるで大きな川の激流に飲まれたかのような怒涛のトレモロリフに思わず息が止まる。


Agolloch、October Falls、Aylwin、Wodensthrone、Lascarあたりを聴く人はオススメ。


~オススメアルバム~


Tahoma


Alda


評価
8/10

寝る前に聴くと本当に快眠できる。ちなみにドラムボーカルらしい。メンバーが別のバンドでAddauraっていう女性ボーカルのカスカディアンブラックをやっている。

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感触と匂いと鼓動の音と、あとエモさ